2011年10月15日 09時27分 沖縄タイムス 参加者は三つのテーマに別れて議論。ウチナーグチの継承を話し合ったグループでは、多くの島々からなるハワイ州の県系人社会で、インターネット通話サービスのスカイプを使ったウチナーグチ講座が開かれていることが報告され、それぞれの国でもスカイプ活用への関心が高まった。 沖縄、米国、ブラジルから言葉の継承は幼少期が重要との意見が相次いだ。米国でも「琉神マブヤー」の上映が決まったことが報告されると、マブヤーにウチナーグチを話してもらって学習に活用しようとの意見が続出。沖縄を皮切りに海外の県系人社会にマブヤーを派遣し、4年後にはウチナーグチ世界大会開催につなげる行動計画を作った。 ハワイの2世ディビッド・ジョーンズさん(30)は「今日はムーブメントの始まり。多くの人が声を上げて動くことが大事。おじい、おばあと話し、友達と今日の話を共有して、沖縄革命を起こそう」と力を込めた。 琉球大学4年で上海へ留学中の高江洲恵理子さん(23)は「外国に行って初めて沖縄を誇りに思うことができた。小さな勇気がグローバルな沖縄につながる」と海外へ出ることの重要性を伝えた。 若者大会は今後、企画から運営まで14日に結成したWYUAが担い、毎年、大陸ごとに持ち回りで開催。人材育成や、沖縄で開かれる本大会への誘致を狙う。 また、開催予定のフィルムフェスティバルは、世界の若者が撮影した沖縄に関する映像を集める。高齢者へのインタビューや生活習慣を発表し「沖縄を知るきっかけになる」と期待する。ウチナーンピックは、カチャーシーやハーリーなど沖縄独特の種目で競う沖縄版オリンピック。ウチナーグチを大会の共通語にし、各地で勉強会を開くことも盛り込んだ。 関連記事 毎年「若者大会」を 若者国際会議、知事に7事業提言 第5回世界のウチナーンチュ大会実行委員会の若者事務局(玉元三奈美局長)は14日午後、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで若者国際会議を開き、活発に議論した。「若者ウチナーンチュ大会」を毎年、各国持ち回りで開催することや「ウチナーグチ世界大会」の開催など7事業の提案を決め、大会実行委会長の仲井真弘多知事に提言文を手渡した。仲井真知事は「重く受け止め、この方向で支援できるようにしたい」と述べた。 会議は「今ある沖縄は先人たちが苦労や困難を乗り越えてきたからこそある。その苦労や困難を共にすることにより、結ばれてきた心を次は私たち若い世代が引き継ぎ、沖縄、世界で素晴らしい花を咲かせる」とする宣言文を発表した。 県内の学生や社会人ら若者約80人でつくる若者事務局は今大会に合わせて初めて発足した。会議には米国や南米など多数の海外県系人も加わり、100人を超える若者が意見を交わした。 議論の結果、新事業としてカチャーシーやハーリーなどの「ウチナーンピック」や、沖縄を題材にした映画祭、沖縄のデザインや素材を施した服装のファッションショーなどを提案。 次回第6回大会は4年後の2015年に開き、その後は2020年、2025年と、5年ごとの節目の年に開くことも提言した。 |
―子どもと沖縄にかかわる報道― >