毎日新聞 2011年11月11日 地方版 ◇若手弁護士が施設宿泊体験、現状や問題点を検証--ビッグ愛でパネルディスカッションシンポジウム「子どものための児童養護施設を考える」(和歌山弁護士会、県社会福祉協議会主催)が、和歌山市手平2の和歌山ビッグ愛であった。パネルディスカッションなどで現状や問題点を検証した。 児童養護施設は、保護者がいなかったり、虐待されている児童を入所させ、自立のための援助を行う施設。県内には8カ所ある。 シンポジウムでは、若手弁護士5人が県内の5施設に宿泊した体験をもとに基調報告。一つの建物の中で生活する「大舎制」や施設の敷地内に独立した家屋をいくつか設け少人数で生活する「小舎制」があることなどを紹介し、それぞれのメリット、デメリットについて説明した。 パネルディスカッションには、大阪市立大の山縣文治教授や児童養護施設の職員らがパネラーとして参加。「虐待を経験した子どもが施設に入ってくるケースが極端に増えている」ことや、「施設が小規模化する傾向になっている」ことなど、現状を紹介した。さらに、「民間の施設とはいえ、すべて税金でまかなわれているもの。住民も一緒になって、『いい施設にしていく』という意識を持ってほしい」などの意見が出た。【岡村崇】 |
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