読売新聞 2011年11月11日 都立羽村特別支援学校(山口真佐子校長)が、今年度から始めた幼児支援事業。事業開始から半年以上が過ぎ、事業に参加する子どもたちには少しずつ変化が見られ、保護者同士の交流も深まっているという。10月末には、事業の見学会が行われた。 特別支援学校は障害がある子どもに対し、学習上、または生活上の困難を克服するための教育を行う場。学校によって違いはあるが、幼稚部(幼稚園)から高等部(高校)まである。 羽村特別支援学校には小学部から高等部まであり、近年、特に中学部で普通学級からの転学者が増加傾向にある。小学校の普通学級に入学したものの、学年が進むにつれ学習についていけなくなったり人間関係にトラブルを抱えたりと、学校になじむことができないケースなどがみられるそうだ。そこで就学前の学校選択の際の参考になるよう、幼児支援事業を始めた。 事業では、幼児向けの教室と、その保護者への療育相談など、直接的な支援を行っている。現在は発達に遅れや偏りがみられる4~6歳児10人が週に1度、幼児支援教室に参加。半年以上が過ぎ、子どもたちは次第に新しい環境に慣れ、スタッフと言葉を交わすなどコミュニケーションも取れるようになってきた。 また、保護者同士で医療機関の情報交換をしたり個別に交流したりするようになり、同校では「保護者が孤立せずに、つながりを持てるようになったことが大きい」と事業の成果を強調する。 10月末、幼稚園や保育所、子ども家庭支援センターなど幼児教育や子育て支援機関の職員を対象に、事業の見学会が行われた。支援教室に通う幼児2人が3人のスタッフと共に、歌に合わせてタンバリンをたたいたり、ピアノの演奏を聞きながら体を動かしたりした。 発達障害がある子どもや発達に遅れがみられる子どもにとって、こうした活動は一定のルールに従って行動することを学ぶ機会になり、グループ行動を身につけることにもつながるという。 公的機関で子育て相談を行っている瑞穂町の山本恵美子さん(54)は「子どもの数に対して、スタッフが十分おり、きめ細かく指導できている。相談に訪れる保護者に、同校の事業を広めていきたい」と話していた。 (2011年11月11日 読売新聞) 関連記事・情報(発言小町) 【健康】コミュニケーションがうまくとれません(11月3日 22:29) 【ひと】広汎性発達障害のある息子について悩んでいます(10月30日 8:33) 【子供】来年度の就学、個別支援級に決めました。(10月17日 22:7) 【子供】お子さんが重度知的障害児の方 (7月27日 23:47) 【子供】発達障害を持つ子の進路 (6月5日 0:8) |
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